近赤外線レーザーでは水面まで到達すると、そのまま吸収されてしまいますが
グリーンレーザーは水に吸収されることなく水底まで達します。
どこまで届くかは水質にも影響されますが、実績では水深10mの計測実績もあります。
雨上がり等の茶色系はグリーンレーザーは苦手ですので、計測は期待できません
というか、無理です。
水質の透明度、河床・池底・海底・湖底が可視出来れば、計測は期待が持てます。
底が可視出来るということは光が届いているって事なので、これは期待できます。
後は、太陽光の位置や高度角に寄っても取れ高が変わってきます。
波がある場合、べた凪の場合、これも取れ高が違います。
一番良い環境条件での観測がの望ましいので、現在模索中であります。
近赤外線の守備範囲とマルチビームの守備範囲のちょうど中間あたりを
このグリーンレーザーの守備範囲と言っても良いと思います。
後、グリーンレーザーは水部や濡れた路面も計測出来ますが、地上部分も
問題なく計測出来ます。山と川、山と海も同時に計測出来ます。
水面に到達したレーザー光は屈折と速度遅延が生じて、近赤外線レーザーと同様の
後処理というわけにはいきません。
レーザー光線のイメージです。
このように、水面に到達したレーザーは屈折と速度遅延が発生するため
地上部分の取得データを使って今まで通り姿勢の調整を行い、その後水面下の点群は
屈折と速度遅延の補正を行います。
計測領域がすべて水部だけの場合であっても、姿勢調整用に
陸上部分を数コース計測する必要があります。
すべてのデータが水面下のデータだと屈折と遅延の補正前データの為、姿勢調整で角度が決まりません。
屈折と遅延の補正前データでは、いくら頑張っての姿勢調整ができませんのでご注意。
1-1’断面
(拡大部分) 陸上部分のデータ、コース間のズレを調整 ↓
(部分拡大) 屈折・遅延補正前 ↓
(部分拡大) 補正後 ↓
補正前と補正後 上段が補正後、下段が補正前