ネットワーク型RTK法(間接法編)
前回の続き
間接法についてのお話。
2台同時観測と1台準同時観測
この1台準同時観測、作業規定をみるとすみやかに次点に移動し
観測を行う。と、書いてあります。
すみやか?何分くらい?
具体的に何分とは書いてありません。
1点目を観測しできるだけ早く次点の観測を行ったほうが望ましいです。
だいたい5分くらいはなんら問題ありません。
3級の新点間距離は200mくらいなので普通に移動すれば問題ありません。
さすがに15分、20分となると較差OVERになる確率が高いです。
すみやか(できるだけ早く!)ですね。
理論は仮想点から観測点の基線解析を即時に行い観測点の三次元直交座標が求まります。
すみやかに次点の観測に行き仮想点から次点の観測点の三次元直交座標が求まります。
三次元直交座標の差から移動局間の基線ベクトルを求める方法が間接法です。
この際、移動局間の往復観測または同方向観測で重複による観測点検を行います。
⊿N,Eは20mm,⊿Uは30mm
現場での観測方法は
Aセッションで固定点を仮想点Aに設定し初期化を行います。
初期化終了後既知点(301)で静止観測(10エポック),
終了後新点(001)に移動し静止観測(10エポック)
仮想点Aから既知点(301)、仮想点Aから新点(001)
この2基線データをもとに間接データを作成します。
トプコンの場合、2基線の放射データを選択し間接データ作成ボタンを押すと
勝手に間接データを作ってくれます。
これの繰り返しです。
次は新点(001)を再度10エポック観測し次点新点(002)に移動し
10エポック観測です。
同一セッションで行うのは既知点から交点まで。交点から交点まで
で、セッション名を変えてそれぞれ観測します。
上記の観測図のような場合(単路線)だと仮想点AでAセッションを
既知点から既知点まで一気に行います。
Aセッションですべて観測を終えたら
今度はBセッションにて仮想点Aより複路観測でも良いし
同方向観測でも良いので重複観測を行います。
で、現地点検を行いそれぞれの移動局間が許容値に入っているか確認します。
どこかで移動局間が較差overが出た場合、overが出た移動局間のみの再測では
なく、Cセッションで再度全部観測を行います。
1路線長が長いと再測の場合、リスクでかいです。
路線長が長い場合はブロック毎に仮想点を変えるのもありかな
こうすれば再測が出た場合、全路線の再側を行わなくて済む
はて、これは良いのか否かわかりませんが・・・・・
2台同時観測について
GNSS機2台にて2作業者にて
例えば既知点301にA君、新点001にB君
それぞれ同じ仮想点から同時に観測を開始します。
同時といって2,3秒のタイムラグがあっても問題ありません。
それぞれ仮想点から10エポック観測していれば良いのです。
合成し間接データを作成する際、重複する時間があれば計算してくれます。
作業規定にも
2台同時観測方式は、10エポックが必ずしもぴったり一致しなくても良い。
と、唱っております。
だいたい、互いに確認し合って合図とともに観測を始めれば問題ないと思います
バラバラの放射観測データをどちらかのコレクターに取り込み2基線を選択し
間接データを作成し後処理ソフトに流し込みます。
2台同時観測の場合は環閉合で・・・
環か重複辺のどちらかなので
両方行う必要はありません。
2台同時観測の場合はAセッションのみで。
破線で出来た間接ベクトルは仮定網まで使用します。
301、もしくは302を1点固定にて仮定網を回します。
実用網はこちら
直接法とはまるで平均図が違います。
同じネットワーク型RTK法でも
直接法、間接法の二台同時観測、間接法の一台準同時観測と選択肢があります。
更にスタティックに後処理キネマティック法と入れたらかなり選択肢が有りますね
以上が間接法です。
GNSS受信機の初導入を考えており、とても参考になります。財力の関係上1台しか無理なんで、VRS-RTKを検討しています。ただし、携帯電話が圏外の場合どうしようかと思っています。
>とし坊さん
初期導入、各メーカー色々出てますので検討も楽しいかもですね。
VRS方式で圏外の場合は、後処理で
対応出来ます。但し後処理解析ソフトが必須になりますよ。
>加藤さん
ありがとうございます!
また色々アップして下さい。
楽しみにしています。