アペオ技研mogeです。本日は深浅測量の現場のお話です。
今回はシングルソナーボートの話題です。
当社ではマルチソナーでのご相談が多いのですが、
「シングルで十分では?」というご相談も少なくありません。
例えば、
・できるだけ安価にしたい
・横断面図がほしい
・精度や記録はそれなりでよい
マルチソナーは水底を面的に捉え、横断図の抽出や体積算定にも活用できます。
特に、水底形状を視覚的に把握できる点は大きな利点で、構造物の有無なども確認できます。
ただし、こうした“副次的な活用”が不要であれば、必ずしもマルチにこだわる必要はないのでは、と感じる場面もあります。
将来的な計測成果の活用を見越す考え方もありますが、水中地形は流れや洪水の影響を受けるため、データが長期的に有効であるとは限りません。
この点は前提として理解しておく必要があります。

品質面についても一考です。
シングルとマルチで結果が異なるのは当然のように言われる場合もありますが、mogeはそこに違和感を感じています。
シングルは同一点を正確に繰り返し観測することが難しく、
さらに音波の当たる範囲(スポット径)によって取得位置が変わります。
特に傾斜地形などでは、計測範囲の取得する位置で結果が大きく変わり、同一箇所のつもりでも異なる地形として表現されることがあります。
地形形状が同じ 同一日程・同一箇所の計測で結果が異なった際に、
「技法が違うからしかたがない」としてしまうのであれば、
それは測量屋としての敗北宣言に等しいのではないか、と感じています。
現地を行う以前に業務目的をよく検討すべきですね。地形変化を正しく比較するのが目的なら
・同一手法
・短期間
・計画的な観測工程
この前提が不可欠です。
これを曖昧にしたまま比較すれば、それは地形変化ではなく計測誤差の比較になります。
少し難しい話になりましたが、
業務を始める際に計測手法を先に決めるのではなく、
必要な成果から最適な方法を選ぶことが重要だと考えています。



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