地上スキャナ利用学(笑)

アペオ技研mogeです。本日は、地上スキャナ学・利用を考える。…なんて!おおげさなテーマなんだ(笑)

まぁ地上スキャナって使いやすいですよね。誰でも現場で回せば、それなりのデータが出る。
近代測量としては使い回しが良く、極端に言えば測量知らなくても、気軽に扱える最新の計測機器だと、mogeは思っています。

しかしね。

今回の作業地区は、河川堤防の護岸修繕に伴う状況調査

かろうじて護岸下に人が歩ける通路はあるものの、幅は約1m。
それに対して対象となる護岸の高さは約7m!

これ、点群観測としては光が当たれば取得できます。点群表示も明瞭です。
つまり、見た目は 良い”ぽい”。つまり、測れちゃった!の領域。

これ、実は、近代測量の やばい “くせもの” なんですね。

メーカーが案内するスキャナのスペックは、
「計測距離何百m」「高密度何万点」「計測時間何分」
などとありますが、このような作業環境では、その高精度スペックの多くが、ほとんど意味を持たなくなります(笑)
…ちなみにmogeは、
…むやみに点密度が高いだけというのは、かえって邪魔だとさえ思っています。
…計測距離も、その当たる地面の角度により長い距離が測れる を うのみするだけでは、誤差の増加を招きます。

規程論でいうところの、最小入射角や放射方向のスポット径の話ですね。

規程論は、極めて正しい理論が書かれています。だからこそ、その内容を理解したうえで、その技術の“意味のほう”を遵守して行うべきです。
作業や記載値・許容範囲にしか目がいかないようでは、正直ダメではないかなと思います。

しかも、

平坦地の標定点で「この精度が出ました」という うわべの規程論で精度管理表を埋めれるだけでは、今回のように7m先の構造物に対する位置・高さの精度は、本当に評価できているのか疑問が残ります。
本来、事業として重視すべきなのは、こちらの評価ではないでしょうか。
このあたりを、本当に考えて測量をしているのかな、と、mogeは疑問に思うこともあります。

そこで今回は、
SX12をメイン機として、多角基準点位置から器械高約1.5mで適時計測しました。
これは器械点・後視点方式による計測ですので、点群が取得できる平坦部については、座標・標高とも極めて合理性の高い結果になります。つまり、作業点群のベースの計測。

次に、Leica BLK360を用い、任意点での相似計測法の追加計測をしました。

計測位置はSX12の観測点の間を細分するイメージです。
相似計測法は、この自由度が大きな利点で良いですよね。
細かく入れようと思えば、いくらでもできます。体力はいりますが(笑)

このときBLK360は、エレベーター三脚を使用して器械高約3mから計測しました。
軽量な機械だからこそ可能な方法ですが、
目的は7m上の天端へできるだけ近い位置から照射すること、
そしてSX12では大きくなりやすいフットスポットをできるだけ小さくすること、
です。

その点群を、SX12の点群を基準として相似変換により合成しました。

さらに、FARO Orbis Premiumで業務区域内外を包括的に計測しました。
こちらは現地観測時点で座標・標高が付与されるため、そのままSX12の点群へ合成しています。

つまり今回は、3機種それぞれの特徴と弱点を考慮し、それぞれの長所を活かして一つの点群を構成するという観測計画を立てました。

結果は、合成点群でも標高較差2cm。

想定以上の高精度が出てしまいました(笑)

まぁ、いつの時代も測量というのは、
現場で電化製品のスイッチを入れれば終わり、という仕事ではない。
そんなことを改めて感じた現場でした。


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